お盆になると、キュウリやナスで作った「精霊馬(しょうりょううま)」が飾られます。一見ユニークな習わしに見えますが、使う野菜や見立てた動物にもきちんと意味があります。
キュウリとナスは、どちらも多くの畑で作られる夏野菜です。畑収穫の報告も兼ねて、お盆の時期に採れるこれらの野菜を使用していると言われています。沖縄ではサトウキビを杖に見立ててお供えするのだとか。
こちらに来るときには足の速い馬に見立てたキュウリを、お見送りの際は名残惜しいのでゆっくり歩く牛に見立てたナスを用意します。江戸時代にはすでにこのような風習があったようですが、宗派や地域によっては野菜ではなく藁(わら)や苧殻(おがら)で作った馬を飾ることもあります。
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